ポジコフ | スティルマイン

ポジコフ

夕方、ビールを買いに行かねばとマンションを出た途端、目の前で小学校低学年の坊主(ご近所さん)が勢い良くすっころんだ。
「なんて勢いだ、僕ならきっと泣いちゃう」と思い「大丈夫?」と彼を持ち上げると、彼は「大丈夫だよ!」と元気良くお返事してくれた。

見たところ擦り傷程度であり、「こんな傷しょっちゅう作ってたけどすぐ治ってたよなあ」なんて思っている間に彼は「バイバイ」なんつって再び駆け出し、10メートル先で再びすっころんだ。
なんてこったと駆け寄ろうとするも彼は即起き上がり、猛スピードで走り去った。


彼の「大丈夫だよ!」は子どもにありがちな感じで芝居がかっていたが、私はこのセリフにテイク・マイ・ブレス・アウェイであった。
最近の私は公私ともに「もう駄目だ」や「限界っす、死んじゃうっす」なんてセリフが増えている。こういったネガティブなセリフが現実をよりネガティブにしてしまっておるのではあるまいか。すっころんだ彼は「大丈夫だよ!」と言うことで自身の涙腺を鼓舞しておったのではあるまいか。


私も彼を見習って「大丈夫だよ!」(キー2個上げ)と言う回数を増やさねばと思う。ワニのゲーナのように「未来はもっと素敵だよ」(下記参照)と子どもたちを安心させることのできる立派な大人にならねばと思う。そんな言葉が一つでも多くの「大丈夫な現実」や「素敵な未来」を引っ張って来るように思う。思いが素敵にまとまったところで安心してビール飲もうと思う。