モラトリアムⅢ | スティルマイン

モラトリアムⅢ

この「なんとかしなければ」感を誤魔化すのに、ブログとはなんと便利なのか。私は「なんとかしなければ」と思い始めると、ブログを書き始めるようだ。「なんとかした」と「なんかした」を履き違えているのだと思う。


そして、焦りを抱えたまま「宝くじを買おう」と思い立った。スムースに「当たれば人生デラックス!」だと思ったからだ。

同僚に私の思いを伝え、「ところで宝くじってどうやって買うの」と聞いたら噴出された。買ったことないのは恥ずかしいようだ。

後日宝くじ売り場に行き、ドキドキしながらおばちゃんに「宝くじちょうだい!」と言ったら「どれを買いますか?」という想定外な返答を受け、「そうか、そういえば宝くじには種類があるよな、スクラッチとかかな」と思い、「一番デカいやつを!」と説明し、同僚に教えて貰ったとおり「バラで10枚ちょうだい!」て言った。するとようやく(予め用意してあったらしい)セットをひとつ差し出された。
三千円払い、受け取った。なんだかバラじゃないような気がし、中を確認したらちゃんとバラだった。


――2億円か。どうしよう。世界一周でも行っておいた方が良いかもしれない。仕事は、辞めよう。



三千円当たり、振り出しに戻った。これを元手にもう一度デラックスにチャレンジしようとも思うが「三千円返してやるからもう止めとけ」と言われたような気もする。デラックスな人生にはそう簡単にたどり着けないのだと思う。